珈琲屋なんですが・・

 今日も朝から焙煎を始め、開店までの時間を過ごします。抽出時とは違った甘い香りが煙突を伝わり、風向きに沿って流れていきます。珈琲屋をやって良かった一つに、「町の珈琲屋さんが営業している!」っていう合図が送れることです。なんだか絵本の童話みたいな感じで好きなんです。

 こうして毎日焙煎ができるのも、何人かのお客様がコーヒー豆を購入いただいているおかげなので、毎回毎感謝の気持ちを込めて会計時に頭を深く下げています。けれど、今日はどうしたことか、コーヒーに添えてい出しているビスコッティが沢山売れます。計算するとコーヒー豆より売り上げが多いではないですか。確かに手作りしているビスコッティの評判はまあまあでして、不足しないよう週に何回も作っているのですが、偶然なのか今日は売れ行きが良いのです。うれしい反面、何だかビミョーな気分になりますね。だって、私は珈琲屋さんなんですが・・・・。

 お店で提供するものは、できるだけ手作りの物を提供したい。だって、その方が心が込められそうな気がしたからです。市販の柿の種も美味しいですが、たとえ手間隙かけても、お客様に気持ちを伝える仕事がしたいのです。でもね、クッキーよりも、やっぱりコーヒー豆が売れて欲しいよな~。