旅先でのコーヒー

 今回の旅行先では珈琲屋廻りはしませんでしたが、ホテルやレストランでコーヒーを飲むことも多く、その度に手前味噌になりますが、毎日飲む自分のコーヒーの方が美味しいと感じました。

 自動マシンで淹れたコーヒーやコーヒーポットに入った物が多い中、あるホテルでは、自分でミルを挽いて淹れるコーヒーセットと、北海道で一番古い老舗珈琲店のコーヒー豆が二人分準備されているではないですか。朝日の入る窓際で、淹れたてのコーヒーが飲めるなんて憎い演出です。

 ところが、ミルの挽き具合が極細挽きに合わせてあり、調整し直さなければならない上、飲んだコーヒーもホテルのレストランで飲むコーヒーとほとんど変わらない程度のものでした。確かに心憎い演出ではありますが、自分で挽いて飲む経験がない人にとっては、ただ苦いだけのコーヒーになってしまうんじゃなかろうかと思ってしまいます。

 そうは言っても、旅先で手挽きのミルを使ってコーヒーの香りを楽しみながら、時間をかけて淹れるコーヒーを味わえるのは、旅を普段以上に印象的なものにしてくれる効果があり、ホテルの「おもてなし」の心には充分癒されました。

 コーヒーをどんな場所で何時飲むかというのは、コーヒーの味を何倍にも豊かにしてくれるものですが、今回一番美味しいと感じたのは、カナディアン・カヌーツーリングの途中で飲んだコーヒーです。同行したインストラクターがパーコレーターで淹れてくれて、水面に浮くカヌーの上で飲んだのですが、やっぱりアウトドアでのコーヒーは最高です!