少年とコーヒー

 来店されるお客様の中で、時々中学生くらいの少年がコーヒーを注文されます。「ませた少年だ!」なんて思いながらコーヒーをテーブルに置くと、「う~ん。良い香りだ。」なんて言いながら飲むもんだから、再度「ませた少年だ!」と思ってしまうのですが、ミルクと砂糖を入れるのを見て、「やっぱ少年だ!」なんて安心したものです。

 実際のところ、コーヒーに含まれるカフェインが心配されるところですが、コーヒー一杯に含まれるカフェインの量は100mg~150mg(焙煎度や抽出方法による違い)あり、以前、カナダ保健省が発表した資料によると、健康な人のカフェイン摂取量は400mg/1日以下、妊婦は300mg/1日以下とされ、別の資料によるとカフェインの代謝量は大人や子供の関係なく、体重によって決まっており、一回当たり3mg/kgであれば問題ないので、仮に体重が40kgであれば120mgとなり、特に問題はないことになります。むしろカフェインの量は缶コーヒーの方が多いので、コーヒーの飲用が問題視されるものではないようです。

 私がコーヒーを飲み始めたのは18歳の頃ですから、何だか先を越されたような気分なんですが、それだけコーヒーが日常的な飲み物になっているということなのでしょう。本来人間には、苦い物や渋い物は「毒」、酸っぱい物は「腐っている」と感じるようになっており、危険な食物から自然に身を守るような仕組みになっています。それが成長過程の中で色々な食物と出合い、安全な食物と認識しながら味覚を鍛えていくのです。

 若い時から美味しいコーヒーなんか飲んだら、将来どんなコーヒーを飲むんだろう?なんて勝手な想像をしてしまいました。