再び食事制限

 3年振りに低たんぱくレシピ本を見ることになりました。妻の病気が再発したのです。3年前の丁度この時期、突然やってきた腎臓の病気に、驚きと不安の中で食事制限のためのレシピ本をネット注文したものでした。病気を知り、食事制限の工夫も出来るだけ楽しみながら、病気と上手く付き合う努力をしてきたつもりでした。発病から2年間の再発率が高いので、2年過ぎた時は二人して安堵したのですが、まさか前回入院した日と同じ日に再発が分かるとは、正直驚きと落胆しました。けれど、症状が多少軽かったので、治療と食事制限に立ち向かう妻の意欲が湧いているようで安心しています。3年前に購入したレシピ本を再度読みながら、食品ごとのタンパク量を把握して前回よりもバリエーションのある食事を作りたいと思っています。

 前回も感じたことですが、こうした食事制限をしている方がとても多いということです。入院期間中は病院食で管理されていますが、自宅では本人や家族が食事の管理を行わなければならず、調味料や加工食品については、たんぱく量のチェックが欠かせませんし、摂取に適当な調味料や加工食品の購入のため、ネット検索すると、食事制限用の専門の通販サイトがあったり、食事制限者向けの調理講習会が各地で開催されているなど、ニーズがとても多いことが分かりました。

 食事制限が慣れて、ある程度健康が回復してくると外出も多くなります。そうすると外食の場面もでてきますが、ほとんどの場合は、食事制限のある方が利用できる飲食店はありません。そのため、食事量を減らしたり、偏ったメニューを選ぶことになり、楽しい食事という訳にはいきません。私の場合も、妻と旅行を計画した時に、専用の料理を出してくれるホテルやペンションを探したのですが、あるにはあるものの、旅行先とは違う場所でがっかりしたものでした。

 いちおう飲食店として開業しますが、一人で行うので当面はランチメニューは行いません。けれど、将来、こうした食事制限のある方でも楽しめるメニューが出せたらいいなと思ったのでした。