紅葉の秋

 紅葉の秋を先取りすべく、長野県木曽郡上松町の赤沢自然休養林へ行ってきました。先日、店舗建築の契約を行った工務店の社長が「材木が好き」という繋がりではないのですが、この赤沢自然休養林は、青森ヒバ、秋田スギにならぶ、日本三大美林の木曽ヒノキの産地です。また、日本で初めてチェーンソーが使われた、「チェーンソー発祥の地」であり、森林浴発祥の地として、2006年4月、「森林セラピー基地・セラピーロード」の認定も受けています。いわば正真正銘の日本の森林なんです。忘れていました。ここは、江戸時代から、伊勢神宮の用材林として手厚く保護されていたこともあり、樹齢300年を超える巨木が多く残っているのです。こんなご利益ありそうな場所で森林浴を楽しんできました。

 この場所は、かつて木材の運搬に使用されていた森林鉄道が走っており、懐かしのディーゼル機関車に乗って樹齢300年の木曽ヒノキの林の中を駆け、渓流の美しい景色を楽しむこともできます。今年の運行は11月9日(日)までのようですから、お勧めの場所ですよ。

 この赤沢自然休養林へは、自宅から110km程とドライブにはちょうどよく、紅葉とは無縁の街から長野県に入ると、山並みの稜線近くが紅く染まり始めました。上松町のR19線から外れると、急に左右の山が黄色と紅のパッチワークが現れ、赤沢自然休養林の看板が見え始めるころには、紅葉のトンネルを抜けながらのドライブになります。好天に恵まれたせいもあり、到着する前から森林浴を楽しめます。

 森林鉄道は往復料金800円と少々お高目です。片道料金の設定がないので二人分1600円を支払い、通行手形のようなヒノキの切符をもらい乗車します。車窓の右には奥入瀬渓流をちょっと思い出させる渓流が流れています。(水量が違いすぎます)左には紅葉と木曽ヒノキの森を目にしながら、僅か10分弱のディーゼル機関車の旅は終了となりました。帰路は、7つの森林浴コースの中から渓流沿いのルートを選んで紅葉を楽しみながらの散策をしましたが、冬眠前のクマが出るらしく、所々にクマを驚かせるための鉄製ハンマーとレールの一部がぶら下げてあり、「キーン!」と鳴らしながら歩く様は、リアルに怖いアトラクションといったところです。

 落ち葉を踏みながらの散策で癒された一日でした。