全国ボランティア・フェスティバルぎふ

 今日は、「全国ボランティアフェスティバルぎふ」へ参加するため、早朝から土岐市ボランティア連絡協議会の皆さんと各務原へ出かけました。土岐手話サークル竹の子から6名の参加となり、相変わらずにぎやかで、行き帰りの道中は楽しく過ごすことができました。

 午前中は、各務原市にある中部学院大学各務原キャンパスで分科会に参加します。私の参加した分科会は「生命と生活を支えるVolunteer~生活困窮者に関するボランティア活動~」というテーマで、3つの事例発表と小グループでの討議を行います。

 最初に発表されたのは、三重県伊賀市の「いが悪徳バスターズ」のみなさんで、演劇で振り込め詐欺防止を呼び掛ける活動を行っている団体です。市民参加の悪徳商法撲滅を目指した養成講座修了者が集まって組織され、高齢者向けサロンや自治会行事等で60回を超える啓発活動を行ってみえました。素人とは思えない演技で会場を笑わせながらも、実際に起こった笑えない事例を熱演。

 二人目は、「NPO法人ささしま共生会」という名古屋で活動されている、ホームレス支援の団体です。食事支援と自立支援のための宿泊施設の運営、健康管理のための定期的な医療相談など、総予算3千万円という大きな事業を行っています。その活動の中での課題を、事例を交えて詳しく説明されました。

 三人目は、大阪市の「住吉区ボランティアスタッフ すみよし学びあいサポート」で活動されている方です。普段、自分たちが知らない世界のDV問題で、DVにあった家族の子供たちを対象にした学習支援です。特別な環境に育った子供たちは、学習能力や生活習慣に問題が多く、身に着けた生活習慣や学力が、将来社会に出ていくときに障壁になってしまいます。そうした子供たちに、学習支援と言う形で、カウンセリングや生活習慣の改善のために、大学生のボランティアスタッフと共に支援していく団体です。

 分科会のテーマである生活困窮者といっても、その内容やニーズも様々です。そうした現状を理解したうえで、正しい現状把握と問題点を出し合い、ボランティアとしてどのような支援が必要かをグループで話し合います。

 初めて会う方たちとの意見交換は自己紹介から始めますが、多様な活動をしているボランティア活動であっても、共通する問題点も多く、潜在化して表に出ない生活困窮者や多様なニーズに応えられない現状など、より専門的な知識と技術、それをコーディネートする行政スタッフの必要性を感じました。

 分科会の後は、長良川国際センターでのトークセッションと来年の開催地である福島県の実行委員会との引継ぎ及び閉会式です。印象に残ったのは、代表者の話された来年のスローガン「”ありがとう”未来につなぐ ふくしまから」に込められた想いです。震災で支援してもらった感謝を表し、みなさんと共に福島で考え、自分たちが未来の福島を良くしていきたい、とのお話でした。

 震災によって、福島は世界に知られることになり、「FUKUSIMA」とアルファベットで表記されるようになりました。人類が初めて経験している「原発震災」という経験から、未来を作り出す新しい英知を私たちは育みたい、被災から世界を作り出す福島として誇りを持った子供たちが育つ地域にしたいとの言葉には胸が熱くなります。

 今年たまたま岐阜県で開催された全国大会に参加できましたが、来年は福島県ということで参加できないと思うので、今回は貴重な経験をさせてもらいました。