SCAJ 2014(1)

 

 SCAJのイベント会場となる東京ビッグサイトにはお昼に到着しました。昼食は新幹線の中でサンドイッチを食べたので、午後からのセミナーにそのまま出席です。聴講したのは生産国セミナーで、グアテマラとコスタリカの2か国のコーヒー生産状況についてなのですが、生産国主催のセミナーの場合、どうしても自国のコーヒーの自慢話になってしまいます。けれど、それぞれの特徴がはっきりとして大変興味深いものでした。

 グアテマラはアラビカ種のみを輸出し、火山地帯を中心に7つのエリアに分類され、117名の農業アドバイザーがコーヒー栽培の指導を行っています。グアテマラでは、アナカフェ(Anacafe)という民間コーヒー協会があり、グアテマラ国内9万軒のコーヒー生産者を代表する組織として、技術的セミナー及びサポートやカッピング、ラボ分析、コーヒーのプロモーションなどを行っています。そのおかげで、コーヒー豆の品質向上によって、Striethy Hard Bean(SHB)の割合が75%以上に増えたそうです。また、コーヒー・サーチシステムが導入されトレサビリティの確保に努めているようです。

 聴講者の中には、グアテマラで行われているコーヒー技術教育機関で学びたいという若い女性の意見もあるなど、コーヒー生産国として成熟した取り組みがなされていると感心しました。

 もう一つの国はコスタリカです。生産量としてはグアテマラの半分以下になるのですが、大規模栽培ができない森林での栽培が中心で、205年以上のコーヒー栽培の経験から高品質のコーヒーを積極的にPRしていました。セミナーの中ではカッピングが何度も行われ、同じ栽培条件でカツーラとハイブリッドの違い、カツーラのハニーとフルウオッシュの違い、カツアイのレッドハニーとフルウオッシュの違いなどを飲み比べました。

 セミナーの後は、1時間弱の残り時間を利用して展示ブースを覗き、生産国や流通業者などの試飲を続けざまに行い、会場を一回りしましたが、初めて見る光景に「こんな世界があるんだ」と新鮮な気分でした。ただし、この時点でコーヒーをカップにして20杯以上飲んでおり、その影響なのか夢のなかでも試飲を繰り返し朝をむかえるのでした。